毎月月初は休みがない?!医事課とは?
病院に入職して聞き慣れない言葉はたくさんありますが、医事課という部署もその一つです。
私も病院に入職して2年目になりましたが、振り返ってみると医事課の職員との関わりも多かったように思えます。
今回はそんな医事課とその代表的な業務レセプトについて調べてみようと思います。
医事課とは?
職場では医事課と呼ばれていますが、これは略称された言葉で正式には医療事務という名称です。
その名の通り医療関係の事務業務全般を行っています。
医療事務関係でクラークや医局秘書と呼ばれる方もいますが、医事課では主に患者さんとの関わりがある業務を行っています。
これとは別に私の病院では職員全体の事務業務を行っている部署もあります。
医事課の業務
医事課の業務は主に下記のようなものがあります。
- 請求先の請求先の確認
保険証、公費、自賠・労災等加入している保険や、病気・怪我をした原因等によって保険の請求先が変わります。 - 入院業務
各病棟に担当者を配置し、入院患者さんの診療費の算定と会計を行っています。 また施設基準要件という医療機関が一定の人員や設備を満たしているかの管理もしています。 - 外来業務
外来受診患者さんの受付・算定・会計を行っています。 - 訪問診療
私の病院では患者さんの自宅へ直接伺って診療を行う訪問診療を行っています。 その訪問診療の開始時の契約・請求書の郵送も医事課で行います。 - 保険請求業務(医科・介護保険)
自己負担分(窓口支払い分)を除いた、保険者に請求する医療費請求書(レセプト)の作成業務(毎月1~10日)があります。 この業務が毎月あるのでとても大変だと話を聞きます。 - 諸法請求業務
自賠・労災・福祉・予防接種等、諸々の法律や自治体の公費助成などによる医療業務の請求もあります。 - 施設基準申請
在宅療養支援病院、入院基本料など施設基準要件を満たした場合に厚生労働省に申請を行います。 - 未収管理業務
窓口で手持ちがないなど診療後にお金が払えなかった患者さんに対して、電話や文書、訪問などで未収金の督促・回収などを行っています。 窓口で支払って貰えればこのような業務はなくなるのですが、どうしてもすぐに払えない患者さんに対しては特例で支払いを後で行うこともあるそうです。 - 健診業務
特定健診、がん検診等の予約と請求業務を行います。 - 総合窓口業務
患者さんと接する医事課職員なので、病院内の案内、入院患者の問い合わせ、外来患者の介助、その他相談やユンタク(沖縄方言でおしゃべり)もしています。
改めて、医事課の業務を並べてみましたが、多種多様な業務を行っておりとても重要な部署だということがわかりました。
診療報酬の仕組み
医療事務だけではなく、病院全体の経営として重要なのが診療報酬です。
通常、患者さんが外来を受診して窓口で最大3割の医療費を支払います。残りの7割は保険者(健康保険組合、共済組合など公的医療保険の運営者)から医療機関へと支払われます。
この時病院が保険者に請求するために必要なものがレセプト(診療報酬明細書)と呼ばれています。レセプトは元々ドイツ語で英語だとレシートの意味だそうです。
医事課ではレセプトの作成、点検、医師への確認を経て審査支払機関への請求までを行います。
レセプトの前月診療分の提出日が翌月5日と10日(社会保険の場合は10日、国保連扱いの場合は5日)となるため、医事課では月末から月初にかけてレセプト作成業務に追われています。
SEとの関わり
レセプト作成などシステムを利用して作成するので、SEとの関わりは多いです。
昨年あった消費税改正や2年毎に改定される診療報酬改定などきちんと対応して行く必要があります。
医事課のまとめ
病院経営で重要なポジションとなる医事課を紹介しました。
患者さんとのファーストインプレッションは窓口で症状の説明など行うので、医療の知識もある程度必要です。また、多くの人とも触れ合い病院の顔となり、多くの業務に追われがちになりやすいと思うので、システム面で支えられるようにしていきたいです。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません