患者さんのデータセンター!?臨床検査技師

医療の人々検査科, 臨床検査技師

病院の職員には大きく分けて、医師・看護師・医療技術者・事務職とその他と分けられると思います。(院内SEはその他かな?)

医療技術者にも色々な種類がありますが、その中でも患者さんと直接関わることが少ない部署として検査科があります。その検査科に所属している職員が臨床検査技師です。今回はそんな病院外からは見えにくい臨床検査技師と検査科についてご紹介したいと思います。

臨床検査技師とは?

臨床検査技師とは、医師の指示のもと、患者の血液や尿などの検体や、超音波や心電図など患者さんの体の検査を行う職業です。

業務で検査科に行くことが多々ありますが、大きくて高そうな機器が沢山ありそのどれもが休みなく動いていて、どれか一つでも止まってしまったら直すのが大変そうだなと思いました。

臨床検査技師になるには?

臨床検査技師になるには臨床検査技師国家試験に合格しなければなりません。受験資格は大学の医療系の学部や、臨床検査学科などを設置している短大、専門学校や都道府県知事指定の養成所を卒業すると得ることが出来ます。また以前紹介した薬学部や獣医学部でも必要な科目を履修して卒業した場合にも受験資格を得ることが出来るそうです。

臨床検査技師国家試験の合格率は7~8割らしいので結構高い水準だと思います。

活躍の場

代表的な働く場所としては、大学附属病院や総合病院など規模が大きい病院で、検査施設も広い傾向にあります。その他でも一般の診療所やクリニック、そして健康診断を行う健診センターで働いています。

それだけではなく、診療所やクリニックでは対応できない検査や、より専門的な検査を行う臨床検査センターや血液センターなどにも働いています。また、製薬関係で主に治験(臨床試験)関係で製薬メーカーや医薬品の開発試験機関などで働いている方々もいらっしゃるようです。

検査科の構成

検査は大きく二つに分かれていて、私の職場でもそれぞれ部屋が分かれています。

検体検査

血液検査や尿や便など患者さんから採取した検体を検査する部署です。私の職場では24時間体制で勤務しているそうです。

一般検査では赤血球や白血球など結家期の検査や、ノロウイルスや尿中肺炎球菌など細菌やウイルスに関する検査を行います。 輸血検査では血液型・不規則抗体・交差試験など輸血に必要な検査を行っています。そのほかには免疫検査や生化学検査など多岐にわたります。

生理検査

生理検査では直接患者さんに体を調査して病状を調査します。ここでは人手が足りなく、日勤帯のみ検査しているそうです。

検査の種類として心臓が血液を送り出す際に流れる電気を記録する心電図検査や、肺から出入りする空気の量や肺内のガス濃度を調べる呼吸器検査などを行っています。

また、神経検査、脳波検査、超音波検査、エコー検査などどれも専門知識がないと扱うことが出来ない専門機器での検査を行います。

SEとの関り

そんな検査科ですが、私の職場では電子カルテ導入業者とは別のシステムを独自に導入していて、基本的には導入業者で管理をしていますが、電子カルテとの連携作業は発生します。例えば、新しく検査を導入する際に、検査に必要な点数(料金)などを医事課と調整して、医師からオーダーされると検査科のシステムとの情報連携が行えるようにマスタ設定などを行っています。

検査機器に関してはプロですが、その他の院内システム(ホームページやプリンターなど)に関しては院内SEの方が得意ですのでそちらに関しては仕事を任せてもらっています。

臨床検査技師のまとめ

普段患者さんからは見えにくい検査科の臨床検査技師の職員ですが、患者さんの病状や症状の診断のために必要不可欠な検査を行っております。私も初めて検査科に伺ったときは大型の機器にいくつも設置されている風景に感銘を受けました。

臨床検査技師にも民間の専門資格などがあり血液臨床検査士や超音波検査士、血管診療認定技師などスキルアップを目指すことが出来ます。

最近では痩せやすさの遺伝子検査なども行われていて、検査科の活躍の場は益々増えると思います。日々勉強する必要はありますが、将来安泰の職業だと思います。