一般企業とはちょっと違う?総務課について

医療の人々バイオハザード, 施設基準, 総務課

総務課という部署は一般の企業にもある部署なので、記事として考えていなかったのですが、調べてみると病院独自の業務などが多くあったので私の病院内の総務課の業務内容についてご紹介させていただきます。

総務課の主な業務

総務課の主な業務内容は大きく2つに分かれます。それが法令などに基づく業務と病院運営に必要な業務です。病院運営に必要な業務は一般企業と重なる業務も多いのですが、法令などに基づく業務は病院特有の法律などがあるので、それを遵守するために総務課の業務内容も独特なものとなっているようです。

法令などに基づく業務

様々な法令があるのですが、いくつか紹介していきます。

  • 廃棄物処理法に基づく医療廃棄物の管理業務
  • 消防法に基づく消防計画及び消防訓練
  • 道路交通法に基づく安全運転管理業務
  • 労働安全衛生法に基づく業務

以上の内容は一般企業にも当てはまるところが多いと思うのですが、その中でも廃棄物処理法は医療廃棄物が含まれるのでさらに細かく分類することが求められます。

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病院では上記のように感染性廃棄物が出ますので、きちんと分別を行い医療系廃棄物処理の業者さんに適正に処理してもらっています。

また、病院独自の法令として麻薬及び向精神薬取締法に基づき医師の麻薬施用者免許の管理業務があり、総務課が免許を管理してシステム課が電子カルテからオーダーできる権限を付与するために設定していたりします。病院経営にかかわる重要な業務として健康保険法に基づく施設基準の管理業務というのもあります。前回ご紹介した施設認定・指定と少し名前が似ているのですが、こちらは病院がどのような請求をできるかに関わってくるものです。施設基準については次回また詳しくご紹介したいと思います。

病院運営に必要な業務

病院運営に必要な業務として、病院患者様の意見箱の設置・管理業務や起案書・出張関連業務・文書受付・駐車場管理など一般企業にも似たような業務があると思います。その中でも委託業者の管理業務は病院運営になくてはならないものです。

院内で検査できないもの外注したり、寝具類の選択、医療ガスの保守点検、院内清掃、医療機器の保守点検、患者給食、滅菌消毒、搬送など外部へ委託している場合の業者を管理しています。

また定期的に地域住民とふれあいの場としてイベント運営したり、病院内で研究・改善事項などの発表会を企画などもしています。

院内SEとの関わり

病院の何でも屋と揶揄されるシステム課ですが、似たような感じで総務課にも様々な問い合わせが来ます。機材・荷物の移動で人手が足りない場合に呼ばれたり、ポスター・掲示物を作成し院内に貼ったりと様々な業務に携わっています。

病院運営にかかわる会議などでは院内SEも参加して技術的に可能かどうかアドバイスをしたりしています。最近では院内発表会をコロナの影響で集まることができないので、Zoomなどのテレビ会議で出来ないかと相談を受けました。技術的には可能ですが、どのように運営するかは総務課が中心になって考えてくれています。

病院運営に必要不可欠な総務課

様々な業務がある総務課ですが、診療報酬を取るためには前提となる施設基準が必要な場合があるので施設基準の管理を行ったり、医事課との打ち合わせも行っています。そのため診療報酬について詳しくなるために総務課から医事課へ部署移動する職員も多く見受けられます。私も診療報酬については詳しくないので総務課・医事課から勉強させてもらいたいです。