病院の業務を支える!医療情報システムとは?
病院では至る所でPCや医療機器が使われいて、それぞれの機器がネットワークにつながって情報連携を行っています。代表的なところでは電子カルテですが、それ以外にも多くの医療情報システムが使われています。
今回は病院で使われている医療情報システムについてまとめていこうと思います。
医療情報システムの種類
私の働いている病院でも多くの医療情報システムが使われていますが、システムの種類が多くて全てはまだ把握できていません。なのでこのページは随時更新していく予定です。
普段の業務で使っているシステムや問い合わせが多いシステムなら、問い合わせ対応などを行っていくうちに自然に覚えられるのですが、たまにしか来ない問い合わせや普段意識していなくても密かに稼働しているシステムなど、色々な種類の医療情報システムが動いています。
各部署の医療情報システム
関連部署 | システム名 |
---|---|
全体 | 電子カルテ オーダリングシステム 非常用電子カルテサーバ DBデータセンターシステム |
医局 | クリニカルパスシステム |
看護部 | 看護支援システム 安全管理システム |
リハビリ科 | リハビリ部門システム |
診療情報管理室 | 診療情報管理システム |
放射線科 | PACS 放射線レポートシステム |
透析部門 | 透析管理システム |
手術部門 | 麻酔記録システム |
検査科 | 輸血管理システム 病理検査システム 検体検査システム |
栄養科 | 給食管理システム |
薬剤科 | 調剤支援システム |
介護事業部 | 介護システム 訪問介護システム |
歯科 | 歯科システム 歯科用PACS |
資材課 | 物流管理システム |
医事課 | 医事会計システム 診察券発行機 再来受付機 自動精算機 |
その他 | 医療情報参照システム 病院間情報連携システム 医療情報分析システム |
病院独自のシステムだけでも上記の通り多くのシステムが導入されています。また、ドメインサーバやファイルサーバ、ネットワーク関係など従来のサーバやシステムなども導入されています。また業者では対応できないような業務内容や、システム導入する前から使っていた院内開発などのプログラムも多数あります。
電子カルテ
医療情報システムの代表格、電子カルテです。これは読んで字の通り、今まで紙の電子カルテに書いていたことを電子化し、PC上で管理していこうというシステムです。
私の病院でも十数年前までは紙カルテに記入を行っていて、そのカルテが今も一部屋を埋めてしまうほどの量が保管されています。こんなに大量にあったら探すのも大変だろうし、非常時に持ち出すことも困難です。
それが電子カルテになるとサーバー室の一つの機器に保存出来て、ネットワークにつながったPCがあればどこからでも参照・書き込みすることが出来ます。 非常時にもバックアップディスクなどに保存したり、クラウド上に保存出来て扱いも楽になります。
オーダリングシステム
医師の指示や依頼(オーダー)を各部署に確実に・迅速に知らせるためのシステムです。医師の診察後検査が必要になったら、検査室にオーダーを飛ばします。検査室ではそのオーダーをもとに検査を行い、検査後は検査結果を電子カルテに残し、医師は結果をすぐ見ることが出来ます。 また、薬が必要になった場合も薬剤科にオーダーを飛ばし、薬の調合などをスピーディに行うことが出来ます。
医療情報システムの普及率
厚生労働省のページによると、電子カルテやオーダリングシステムの普及率は年々上昇しており、一般病院の約半数が電子カルテやオーダリングシステムを導入しており、大きい病院ほど普及率が高くなっています。 一般診療所でも電子カルテの普及率が伸びています。(私の行きつけの歯医者でも電子カルテを入れていました。)
(引用:厚生労働省)
また、様々な企業が電子カルテなど医療情報システムを開発・販売していてそれぞれ特色があるそうです。私は他院の電子カルテを見たことないので詳しくはないのですが、同じ企業のソフトでもバージョンの違いで使い勝手が良くなったりと発展段階にある分野だと思います。
医療情報システムのまとめ
医療情報システムはすごく便利で業務の効率化を図れますが、万能ではありません。システムを使うのは初めに操作方法を覚える必要がありますし、今までの業務の仕方が変わってしまったり、もしくはシステムに縛られて今までできていたことが出来なくなったりする可能性もあります。 また基本的ですが電気がないと動かないので、災害時にも弱いです。もちろん災害時は非常電源や自家発電装置などを備えて対策はしています。結局PCや電子機器はツールなので、うまく扱って付き合っていく必要があります。
PCやタブレットなどのIT機器の進化もすごく、AIなどソフトウェア面でも進歩を続けていますので、これからも便利なものが次々に出てくるでしょう。このようなシステムを上手く取り入れて患者さんのためにかつ、業務を効率的にこなせるように情報のアンテナを広く持ちたいと思います。
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