マニュアル化の強い味方!ステップ記録ツールについて

院内ヘルプデスクステップ記録ツール, 動画解説

私のパソコン歴は20年ほどになりますが、パソコンの性能は日進月歩で上がっていて、それに伴い便利ツールが次々と登場しています。 その中で私が院内SEになって初めて知ったツールであるステップ記録ツールについて解説します。

院内SEや社内SEに成り立ての方や、それ以外でも後輩に仕事を教えるときなどにも役に立つと思いますので是非見ていってください。

ステップ記録ツールとは

ステップ記録ツールとは簡単に言うと、パソコンの操作手順を文字とキャプチャ画像で記録して文書化できるツールです。この説明だとなんだそんなことかと思うかもしれませんが、意外と便利で使いどころによっては頼りになるツールになります。

ソフトウェア開発会社で働いていたころ、PCは主にWindows XPを使っていて、このステップ記録ツールというのが存在していませんでした。その時の業務に、作成したプログラムの成果物の動きを顧客に見せるためのエビデンス(証拠)をつくことが良くありました。 画面のボタンをクリックして遷移した画面をキャプチャしてExcelに貼り付け、またボタンをクリックしてキャプチャしてExcel貼り付けというのを繰り返して、エビデンスを作成していました。この地道な作業が辛くて何でこんなことしてるんだろうとか、こんなもの作ってもの誰も見ないと思いながらやっていました。この作業でテスター(テストする人)の印象が悪くなってしまいました。

ステップ記録ツールだと上記の作業が簡略ができ、画面操作だけしていればキャプチャして貼り付ける必要がなく、画面操作が完了した時点で自動的に操作手順と操作内容がテキストと画像で説明されたファイルが出力されます。 院内SEになってキャプチャして貼り付けの作業は減りましたが、テスターとして働いていた時に上記のツールがあれば、テスターの印象が今より悪くならなかったと思います。

環境

この便利なステップ記録ツールですが、Windows 7から登場した新機能で、Windows 10でも引き続き使えます。(まだWindows 11を使ったことがないのですが、11でも使えるそうです。)

プリインストール(最初から用意)されている機能なので、特別に設定しなくてもすぐ使うことができます。

使い方

今回はWindows 10での使い方を説明しますが、Windows 7やその他でも基本的に同じと思います。

使い方はスタートメニューから”Windows アクセサリ”をクリックして、その中からステップ記録ツールを起動します。そうすると下記のような画面が表示されると思います。

「記録の開始」ボタンを押した後、記録したい操作をしていきます。 基本的にはクリックやドラッグなどのマウス操作やキーボード操作をしたときに記録されます。 記録したい操作が終わったら「記録の停止」ボタンをクリックします。そうするとステップ記録ツールのウィンドウに、操作した内容が操作した順にテキストとキャプチャ画像で表示されます。表示された画像をクリックすると大きく表示されるので細部の確認も可能です。キャプチャはウィンドウ全体で撮られるので、狙っている画面だけというはできないので後で編集が必要です。 記録された内容を確認した後、保存ボタンを押すとzipファイルで保存されます。

マニュアル化の手順

こうしてできたファイルをそのまま送って伝えることも悪くはないのですが、ステップ記録ツールで記録した内容は英語になっていたり、クリックした場所が分かりにくかったりするので、編集して分かりやすくすると伝わりやすいと思います。

編集するにはzipファイルを解凍して、できた.mhtファイルをWordで開くことで編集できます。あとは通常通りWordで文章を作成するように編集すれば完成です。

エビデンスなどとして提出する場合は操作時間なども記録されるのでより厳密な証拠になると思います。

動画

今回は初めて解説動画を作ってみたので良ければご覧ください。

効率よく高品質なマニュアル作りに!

マニュアルを作ることは面倒で、教えるよりやってしまった方が速いなどの理由でなかなか後輩に伝える機会がなかったりしますが、後輩育成のためにもできることは教えた方がスキルアップにつながりますし、自分の時間を別のことに使えるのでどんどん委譲していこうと思います。 システム課内でもOJTの形式で先輩について行って仕事を覚えることが多いですが、定例の作業などはステップ記録ツールなどを活用してマニュアル作成して、技術継承していきたいです。